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これからのがん治療

これからのがん治療

執筆:井上雅夫

更新:2013年06月28日

現在行われているがん治療法

以前、がんの早期発見の重要性についてのお話をしましたが、今回はがんの治療法についてご紹介いたします。

現在行われているがん治療には次の4種類があります。

1.手術療法
がんを直接切除する方法です。
もし転移がなければ、これで治癒する可能性が高いですが、患者への身体的・精神的負担が大きいです。

2.化学療法
抗がん剤等で、がんの進行を抑えたり死滅させたりする療法です。
全身に転移した場合や、進行がんにも有効ですが、副作用による患者への負担が大きく、また薬剤耐性が強くなる確率が高いことが課題です。

3.放射線療法
外部からがん細胞に向けて放射線を当てる療法です。
患者への負担は小さいですが、X線やガンマ線などは死滅効果が小さく副作用もあります。

4.免疫療法
体内に元々ある免疫細胞を一旦体外に取り出して培養強化し、それを体内に戻してがん細胞を駆除する療法です。強くなった免疫細胞ががん細胞を死滅させます。 患者への負担は小さいですが、現在はまだ臨床段階の技術が多く、また、全てのがん細胞を完全に見つけ出すこと自体が難題とされていますので、完治出来ないことがあります。

以上のように、それぞれの治療法にメリット・デメリットがあり、一筋縄ではいかないのががん治療だということが、お分かり頂けるのではないでしょうか?

二つの新しい治療法

これらの代表的な治療法以外に、近年確立されている画期的ながん治療技術を2つご紹介します。

1.重粒子線治療
従来の放射線に比べはるかに大きな質量の粒子線を、光に近いスピードに加速して、がん病巣にピンポイントで狙いうちし、正常細胞へのダメージを最小限に抑えることが可能とされる、最先端の治療法です。

重粒子線治療は、一部のがんに対して極めて有効で、副作用も少なく成功すれば短期間で治療が終わる素晴らしい技術です。
頭・肺・子宮・前立腺・直腸・肝臓など多くの部位のがんで成功実績もあります。
ただし、治療の前提として 1) 転移がないこと、2) 過去に放射線治療を受けていないこと、3) 一定以上の健康状態にあること、などの条件があります。また、胃などの頻繁に動く臓器には不向きであるとされています。

重粒子線治療の費用は約300万円で、健康保険がきかないので全額自己負担です。
一方で、重粒子線治療は先進医療の一つとして認定されていますので、もし医療保険やがん保険で先進医療特約に入っていれば、この費用が給付されます。
重粒子線治療は現在、国内4ヵ所、類似の陽子線治療は8ヵ所で行われています。

2.ユニークな免疫療法
東北大学で開発された治療法で、既に多くの人が延命している実績があります。
その特徴は、通常の免疫療法とがん細胞の認識方法が全く異なることです。

通常の免疫療法では「がん細胞」を見分けて攻撃します。
けれど、「がん細胞」は「正常細胞を装う」習性があるので完全に発見することが困難とされています。前述のように、がん細胞が1個でも体内に残るとマズイ訳です。

この新しい免疫療法では「がん細胞」ではなく「正常細胞」を見分けた上で、「正常細胞以外」を全て駆除する、という考え方を取り入れています。
この治療を受けた多くの患者が延命している、という報告もあります。

このように、がん治療は日進月歩で進んでいますが、いまだがんは怖い病気です。 もしがんになったとしたら、やはり最新の治療を受けたいと思うことでしょう。ところが、そのためには、高額な費用がかかるというのもまた事実です。その場合に経済的な面でサポートしてくれるのががん保険ということになるのではないでしょうか。

井上雅夫

住宅メーカーに30年いた経験を生かし、相談者の家計とローン、教育や将来について、分かりやすく親切なアドバイスを心掛ける。グッドヒル・プランニング代表。CFP・ローンアドバイザー・宅建主任。

井上雅夫
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