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NISA(ニーサ)の特徴と注意すべきポイント

NISA(ニーサ)の特徴と注意すべきポイント

執筆:井上雅夫

更新:2014年11月25日

NISAの状況

株式の売却益や配当に対する税率20%を長らく10%に抑えていた軽減税率が昨年末で切れました。これに伴い新たな個人向けの投資優遇策としてNISA(少額投資非課税制度)が始まったことはご存じのとおりです。

さらに、政府では最近このNISAの非課税枠を、年100万円から200万円以上に拡大したり、税金がかからない期間を延長する案が浮上しています。1600兆円を超す家計の金融資産を「貯蓄から投資へ」と方向転換して株式市場に呼び込み、日本経済の成長力を押し上げるためのおおきな流れの一環といわれています。

NISAには配当所得や譲渡所得が5年間課税されない特典があり、昨年から今春にかけて約500万件のNISA口座が開設されています。一方、実際にNISAで投資運用していく上で、いくつか注意すべきポイントがありますので、そのあたりを整理しておきましょう。

口座は4年間変えられない

まず、NISA口座を開設できるのは、1人1口座(1金融機関)のみで年間の非課税投資枠は100万円までです。さらに、1度決めたらその口座を4年間変更できません。
(2015年以降は、1年ごとに別の金融機関に口座を開設・変更することができるようになります。)

したがって、複数の証券会社と取引のある人なら、常に有利な情報を得られる会社に分散して投資したいと思うかもしれませんがそれは困難です。さらに、一度100万円分まで購入すると枠は終わりなので、購入した株や投資信託を売却しても他の商品への「乗り換え投資」はできません。

今後見直される可能性はありますが、当面気をつけて選びたいポイントのひとつです。

5年間という非課税期間をフルに使おうとするなら、短期売買ではなく中・長期投資に耐えられる商品を選ぶことが大事といえるでしょう。

そうした背景の結果と言えるかもしれませんが、2014年3月末でNISA口座は全国で475万件開設されましたが、大手証券とメガバンク系証券会社の一人がちになっているといわれています。

従来の配当金受け取り方法では課税される

株式の配当というと、金融機関から郵送されて来て郵便局で受け取るイメージがありますね。この制度はこれまで通り継続されますが、郵便局で受け取る配当金はNISAで購入した銘柄であっても今後も20%源泉徴収されます。つまり郵便局で受けとる方式は、非課税ではないないのです。

では、せっかくのNISAで非課税の特典を受けるにはどうすればよいでしょうか?

NISA口座で買い付けた上場株式の配当金を非課税とするためには、証券会社で配当金を受けとる「株式数比例配分方式」に、事前に変更しておく必要があります。

NISA口座を作り運用を始める際に、ちゃんと手続きしておかないと、せっかくの配当金に課税されてしまうことになりかねません。

NISAでは損益通算できない

NISAと特定口座との違いについても触れておきましょう。
一言でいうと、特定口座はオフェンス向き、NISAはデイフェンス向きといえます。

特定口座には限度額はなく、損失は他の所得との損益通算や繰越控除が可能ですので、頻繁に売買して銘柄を入れ替えたり、積極的な投資で大きな譲渡損失が出る可能性もある人に向いており、オフェンス(攻撃)型の資金運用といえます。

一方、NISAでは他の所得との損益通算や繰越控除はできません。これは大きなデメリットです。したがってこのデメリットの影響を受けにくい投資方法が向いており、頻繁に売買せずにコツコツと積み立てていくデイフェンス(守り)型の資金運用といえるでしょう。

NISAについては、非課税枠があることばかりがPRされていますが、このようにいろいろと注意しなければならない点があります。お客様からライフプランのご相談を受けるFPは、多岐にわたる知識と情報の獲得に努めています。NISAや資産運用についてご興味のある方は保険と合わせて相談してみてはいかがでしょうか?

(参考)日興アセットマネージメント 投資信託のメーカーで学ぶNISA

井上雅夫

住宅メーカーに30年いた経験を生かし、相談者の家計とローン、教育や将来について、分かりやすく親切なアドバイスを心掛ける。グッドヒル・プランニング代表。CFP・ローンアドバイザー・宅建主任。

井上雅夫
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