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ライフプランンは「たて」と「よこ」

ライフプランンは「たて」と「よこ」

執筆:井上雅夫

更新:2013年02月08日

ストックの考え方が大切

前回のコラムでは、全国に増加する空き家問題をふまえ、住宅に対する考え方がフロー重視からストックを重視する動きになっていることを取りあげました。
このようなストック重視の流れは、ライフプランや保険に関しても同様なことが言えますので、今回から2回にわたって、そのあたりのところをご説明します。

ライフプランでは、毎月や毎年の家計の収支をフローとして、貯蓄残高をストックとしてとらえます。毎月のフローを黒字にキープすることはもちろん重要ですが、長い目で見た時はやはり将来の貯蓄残高というストックがより重要になります。

年収が毎年右肩上がりで上がった時代なら、いま現在の家計収支がプラスであれば、いずれは楽になっていくので、遠い未来のことはあまり考えなくてもよかった訳です。しかし少子高齢化やデフレが続く昨今の日本経済では、給料がドンドン上がることは期待できず、将来のことも若いうちから考慮に入れておく必要が出てきました。

実際、ファイナンシャル・プランナーとしてご相談を受けていると、以前は現在の家計改善や保険の見直しのご質問が大半でしたが、最近は「今のうちは住宅ローンを返せるけど、子どもが高校・大学に行く頃や、自分たちの老後は大丈夫でしょうか?」といったご質問やご不安が増えています。

ライフプランは「たて」と「よこ」で考えよう

フローとストックの両面からライフプランをとらえるために、一般的な会社員の収支を「たて」と「よこ」という尺度で考えてみましょう。

「たて」とは、フローすなわち毎年の家計のことです。収入から支出を引くと、その年の利益が分かります。

収入は、ご主人と奥様の給料の手取り合計です。
支出は、食費・光熱費・小遣い・保険料・家賃または住宅ローン・通信費・教育費などの合計です。

収入から支出を引くと今月は黒字だったのか、はたまた赤字だったのかが分かります。

そして、どうすればこの赤字を解消することができるのか、黒字を続けるためにどうすればよいのか、をしっかりと考えることがライフプラン見直しの第一歩です。

それに対して「よこ」とは、ストックすなわち年齢そのものと年齢別貯蓄残高のことです。

ここでまず「たて」の部分に注目すると、20代から70代以降までの毎年の家計収支が、一貫してずっとプラスという世帯は非常に珍しいです。長い人生どこかで家計が赤字に陥る時期があるのがほとんどです。

たとえば、子どもがいるご家庭で、子どもが高校・大学に通うころは、まだ住宅ローンも残っていて多くの世帯で赤字になる傾向があります。また定年後、年金生活に移行する60代後半迄は、多くの世帯が蓄えを食いつぶしている現実さえあります。

しかし、「たて」の年度別収支に赤字の年があっても、「よこ」の年齢別貯蓄残高がプラスであれば乗り越えることが出来ます。

このような考え方から、今の時代は、ライフプランにおいても「よこ」つまりストックをより重視する必要があるのです。

「よこ」軸の年齢で一生を通してどこをとっても、貯蓄残高がプラスであれば、それは黒字の人生といえます。逆に、どこかで貯蓄残高のストックが底をついて、その後挽回できなければ赤字の人生になってしまいます。

やはり、出来れば人生は黒字で終わりたいですよね。
一生のうちで借金をするのは、住宅ローンくらいで、車の購入も子どもの教育費もリフォームもオールキャッシュで出来れば理想です。

そのためには、「よこ」である年齢別貯蓄残高をシミュレーションしておくことが大切なのですが、また、一方で「たて」である家計の中身の分析も必要となります。なぜなら貯蓄残高は、毎月の収支の積み重ねだからです。

このようにライフプランの「たて」と「よこ」は実は密接に関連しています。

したがって、これからのライフプランにおいては、最終的な「たて」の黒字を目指しながら、そのために「よこ」の黒字をどう実現していくかということが重要となってきます。

井上雅夫

住宅メーカーに30年いた経験を生かし、相談者の家計とローン、教育や将来について、分かりやすく親切なアドバイスを心掛ける。グッドヒル・プランニング代表。CFP・ローンアドバイザー・宅建主任。

井上雅夫
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